全てが終わった後 

 これを書き終えた後でした。貴方との想い出に、僕は一人浸っていました。本当に、色々なことが在った。その色々なことはとても愛しく、そして、僕からみたら、どれも美しい物です。
 手紙を書き終えてから、一ヶ月ほどが過ぎた頃です。そう、十二月、初めのことでした。僕は、貴方と違う人を見ていることに気付きました。新しい、恋でした。
 貴方への想いを全て吐き出すことによって、僕は、貴方を大切な人への格上げをすることが出来たのです。つまり、「好き」では在るけれど、「愛してる」ではなく、もっと高い所の、「大切」になったのです。
 貴方は今でも、僕の世界の中心です。貴方は、僕に、「愛すること」の大切さを教えてくれた、本当に大切な人です。失いたくない人。でも、それはもう恋とは違います。
 これからは、貴方と違う道を歩んでいきます。貴方以上に愛せる人に、出会えるのかどうかはまだ正直言うと不安です。でも、僕は、貴方に教えてもらったこと、貴方を愛することで、知ることが出来たことを、ずっと大切にしていきたいと思います。

 最後に。
 読者のみなさま、ここまで読んで下さり、本当にありがとうございました。僕は「貴方」の存在を忘れることはないでしょう。「貴方」の存在は、僕にとって、他の人を好きになった今でも、「世界」であるからです。
 そして、「貴方」へ。本文でも書きましたが、本当に、今までありがとうございました。僕が貴方を好きだと知っていながらも、“普通”の友達として接してくれたこと。時にはその曖昧な優しさに、焦らされるような感覚を覚えたこともあります。だけれど。
 僕は貴方を好きになって、愛することが出来て、本当に良かったと思っています。好きでいさせてくれて、愛したままでいさせてくれて、本当に、ありがとうございました。
 では、このくらいで。

 みなさん、お幸せに。







20090906
20160419 まとめ