序章 冥界
人は死んだら何処へいく?築いた記憶、犯した過ちそのすべてをもって魂は、一ツ所に集まる。 自分をうみ出した、神の元へかえっていく。 罪を犯した魂のその傷に神は嘆いた。 哀れな魂を穢れから救えないものかと、その身体を震わせて嘆いた。 そうして出来た浄化のための空間、 しかし其処もそうたくさんの魂を浄化することが出来る訳でもなく。 故に一つ、緩衝材を作った。そこでだめならば、けれども、愛したこの子らならば。 それが慈悲なのか罰なのか、その真意は分からないまま。 ←  
20150203