ソファの端でくたっと寝ているのは同級生で、少し前までは自分を好いてくれていた女の子だ。
現実とそういうことを結び付けるのが苦手な彼女は、何も考えずにあどけない顔で眠っている。

ひどい、仕打ちをしたと思う。
あくまで自分の観点からであり、
それは全くお前は悪くないのだと、言ってくれる人もいるだろう。
それでも、あの時のあの眸の意味を、揺れていた光を知ってしまえば、
そんなふうには思えない。
知らないことは罪ではないが、知ってしまえば罪になる。
知らないふりが出来る程、俺はこいつを嫌いじゃない。
「…ん」
寝にくかったのか、少し体勢を変えた時の声にどきりとした。

ああ、こんな感情、抱いて良いはずがないのに。



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20121012