この手を掴んでくれるな
ばちり、と。 最初一回だったけれど、そのひどい拒絶のような音が、耳の裏に残っている。 別に元々、馴れ合いなど求めていなかったけれど。 そもそも何も知らなかったのだ。 知らないものを求めるなんてこと出来ない。 けれども、あれは違った。 拒絶が響いた訳ではなない。 もっと本能的な。 ―――触れたら殺す。 敵わないものに、そう言われたような。 だから本当は、 「いずみ」 ぽん、と後ろから肩を叩かれる。 「なぁニ、涼水」 「お掃除終わったから。なんか他にやることある?」 「ンー特にないネ。すきナことしていいヨ」 「やったあ」 こんな、やりとりも。 どこかざわざわとして、落ち着かないから。
一番星にくちづけを
20141121