ニクカイ
 ズドン 響いて。 「…何で」 泣きそうな顔が、こっちを向いた。 「肉塊なんだろう? 何の繋がりもない、偽りの、“友達”って言葉だけで、繋がれた…」 聞かれたくなかった言葉が、次々に君の口から零れる。 やめてくれ。 「肉塊、なんだろ?」 再度君は呟いた。  ガシャン 俺の手から黒いモノが落ちる。 拾えよ。 それで俺を殺せ。 「使えよ」 君は嘲笑った。 「それで僕を殺せば良いだろう?」 せせら笑った。 ふるえる手。 狂った笑い。 そして俺は。
執筆日不明 / 旧拍手