さよなら相棒、また来世で裏切ってあげる。
「…どういう、ことだよ」 絶望の色をした声がする。 「説明、しろよ」 誰だったろう、絶望の色は清潔な白だと言ったのは。 白というのは同意だ。 けれどそれはどうも清潔には見えそうにもない。 「成瀬!!」 咆哮の向こうからこちらを貫こうとするその瞳は、 どろどろと煮えくり返っていて、ああ、そうだ、と思いつく。 「何も話すことなんかないよ」 これは、 「君が、俺のことを一つも理解してなかった、それだけのことだろ」 にっこり笑う。 崩れ行く灰の色、燃えて風に吹かれるのを待つだけの、そんな白だ。
ああ【嗚呼・噫】@ものに感じて発する声。
20141110